こんにちは、中野莉子です。
今回は、
琉球ガラスの歴史について紹介します✨
琉球ガラスは、沖縄本島を中心に作られているガラス工芸品です。
1998年に沖縄県から「伝統工芸品」として認定され、
沖縄を代表する工芸品として親しまれています。
琉球ガラスは、再生ガラスを使用したことがきっかけで生まれています。
沖縄でのガラスづくりは、明治時代中期からすでに始まっていましたが、
第二次世界大戦中に起こった空襲によって、ガラス工房は壊滅的な被害を受けました。
戦後、物資不足の中から生まれたのが、この再生ガラスの利用です。
米軍が廃棄するビールやジュースの瓶を使用して、ガラス製品を生産していきました。
琉球ガラスの製品として特長的なのは、気泡です。
この気泡も、ガラスを再生することから生まれます。
再生ガラスを使用する時には溶解窯で瓶を溶解しますが、
ラベルの剥がし残り等、不純物が入っていると気泡ができます。
この気泡が沖縄の美しい海を表しているようで、多くの人に受け入れられました。
今ではよりたくさんの気泡を含ませるために溶けたガラスを攪拌(かくはん)することや、さらにガラスを巻きつける技術も駆使されています。
戦後の客層は、沖縄に駐在しているアメリカ兵や、
その家族がメインだったことからその作品は、
ワイングラスや花瓶などアメリカで愛用される形や装飾のものが主でした。
この頃に誕生したデザインは今日まで受け継がれているものも多く親しまれています。
日本に全国的に人気になっていったのは、
1972年5月15日の沖縄が本土に返還されたことがきっかけです。
1975年に沖縄の復帰を祝って「沖縄海洋博覧会」が開催され、
そこで多くの日本人が琉球ガラスに魅了されていきました。
どんな再生ガラスを用いるか、
また、職人によっても味わいや作風が変わる琉球ガラスをぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
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